ニーズの確かめ方|起業前にできるお客さんへの聞き取りのコツ
このサービス、本当に必要としている人はいるのだろうか。自分ではいいと思っていても、ひとりよがりになっていないか不安になる。そんな気持ちを持ちながら準備を進めている人も多いと思います。
結論からお伝えすると、ニーズは頭で考えるより、お客さんになりそうな人に直接話を聞くのがいちばん確かです。ポイントは「このサービスをどう思うか」ではなく、「今どんなことに困っているか」を聞くことです。
ニーズとは何か
ニーズとは、お客さんが「こうなりたい」「これを解決したい」と思っている気持ちのことです。事業は、このニーズに応えることで成り立っています。
ニーズを確かめないまま進めると、次のようなことが起こりがちです。
- 作り込んだのに、誰にも申し込まれない
- 自分が届けたいことと、お客さんが求めることがずれている
- 説明しても、相手にピンときてもらえない
時間やお金をかける前に、少しでもニーズを確かめておくと、遠回りを減らせます。
誰に話を聞くか
話を聞く相手は、お客さんになりそうな人です。考えているターゲットに近い人を、知り合いの中から探してみましょう。
- ターゲットに当てはまる友人や知人
- 知人から紹介してもらった人
- SNSでつながっている、ターゲットに近い人
最初は、3〜5人くらいに話を聞ければ十分です。何人かに聞くと、共通して出てくる困りごとが見えてきます。
家族や親しい友人は、気をつかって「いいね」と言ってくれることがあります。できれば、少し距離のある人にも聞いてみると、本音に近い声が聞けます。
本音を引き出す質問のコツ
「どう思う?」と聞かない
「こんなサービスを考えているんだけど、どう思う?」と聞くと、多くの人は相手を気づかって「いいと思う」と答えます。これでは、本当のニーズはわかりません。
過去の行動を聞く
本音に近づくには、未来の気持ちではなく、過去の行動を聞くのがコツです。
- 「最近、〇〇で困ったことはありますか?」
- 「そのとき、どうやって解決しましたか?」
- 「解決するために、お金や時間を使いましたか?」
- 「その方法の、どこが不満でしたか?」
「使いたいと思いますか?」より「実際にどうしましたか?」のほうが、本当に困っているかどうかがよくわかります。困っていても何もしていないなら、お金を払うほどの困りごとではないかもしれません。
相手の言葉をそのまま使う
相手が話した言葉は、できるだけそのままメモしておきましょう。お客さんが使う言葉は、あとでサービスの説明文を書くときに、そのまま役立ちます。
話すより聞く
聞き取りの場では、自分のサービスの説明はなるべく控えます。話す時間より、聞く時間を長くするくらいがちょうどいいです。
わたしは理学療法士として、たくさんの方の話を聞いてきました。そのときに大切にしていたのは、こちらの考えを押しつけず、相手が話したいことを最後まで聞くことです。ニーズを確かめるときも、同じ姿勢が役に立っています。
聞いたあとの整理の仕方
話を聞いたら、内容を整理します。次の項目でまとめると、見比べやすくなります。
- どんなことに困っていたか
- それをどうやって解決しようとしたか
- お金や時間を使ったか
- 何が不満だったか
- 印象に残った言葉
何人分か並べてみて、くり返し出てくる困りごとがあれば、それが強いニーズの候補です。反対に、自分が想像していた困りごとがあまり出てこなければ、ターゲットや内容を見直すきっかけになります。
話を聞かせてもらうときのマナー
聞き取りは、相手の時間をいただいて行うものです。次のことに気をつけましょう。
- 最初に、何のために話を聞きたいのかを正直に伝える
- 時間の目安を伝えて、長くなりすぎないようにする
- 話してくれた内容は、ほかの人に勝手に話さない
- 終わったら、ていねいにお礼を伝える
気持ちよく話してもらえると、あとでサービスを始めたときに、応援してくれる人になってくれることもあります。
聞き取りのあとにすること
ニーズが見えてきたら、次は小さく試してみましょう。話を聞いた人に「こういう形で試してみようと思うのですが、興味はありますか」と声をかけてみるのも一つの方法です。
聞き取りでわかることと、実際に申し込んでもらえるかどうかは、また別です。聞き取りで方向を確かめ、テスト販売で実際の反応を確かめる。この2つを組み合わせると、より確かな判断ができます。
まとめ
ニーズは、頭で考えるより、お客さんになりそうな人に直接聞くのがいちばん確かです。
- ターゲットに近い人に、3〜5人くらい話を聞く
- 「どう思う?」ではなく、過去の行動を聞く
- 相手の言葉をそのままメモする
- 話すより聞く時間を長くする
- くり返し出てくる困りごとを見つける
人の話を聞くのは、慣れるまで少し緊張するかもしれません。何を聞けばいいか迷うときは、質問を一緒に考えることもできます。
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