起業が続かない理由と対策|やめたくなったときに見直す5つのこと
始めたころは、やる気に満ちていた。なのに、数か月たつと手が止まりがちになって、「自分には向いていないのかも」と思い始めている。そんな人は少なくありません。
結論からお伝えすると、事業が続かないのは、才能や根性が足りないからではないことがほとんどです。多くの場合、続けにくい「形」になっているだけです。理由がわかれば、形を変えて続けることができます。
事業が続かない5つの理由
わたしは理学療法士として、運動や生活習慣を続けられない人の話もたくさん聞いてきました。続かない理由は、意志の弱さよりも、目標の立て方や毎日の仕組みにあることが多いと感じています。事業もそれに近いところがあります。
1. 目標が大きすぎる
「1年で大きな売上を出す」のような大きな目標だけだと、毎日の行動とのつながりが見えにくくなります。進んでいる実感が持てないと、気持ちが続きません。
対策: 大きな目標はそのままに、「今週やること」まで小さく分けましょう。「今週は3人に話を聞く」「今週は説明文を1つ書く」のように、終わったかどうかがはっきりわかる形にすると、進んでいる実感が持てます。
2. 成果が出るまでの時間を短く見積もっている
始めてすぐに結果が出ると思っていると、反応が少ない時期に心が折れやすくなります。知ってもらうまでには、ある程度の時間がかかるものです。
対策: 始める前に「最初の数か月は、知ってもらう期間」と決めておきましょう。売上だけでなく、話を聞いた人数や、発信した回数など、自分で動かせる数字を記録すると、手ごたえを感じやすくなります。
3. ひとりで抱えこんでいる
ひとりで事業をしていると、悩みを話す相手がいません。うまくいかないときに、自分だけが止まっているように感じてしまいます。
対策: 同じように事業をしている人や、話を聞いてくれる人とつながる場所を持ちましょう。コミュニティに入る、定期的に話す相手を決めるなど、ひとりにならない工夫が続ける力になります。
4. やりたくない作業に時間を取られている
事業には、得意なことだけでなく、苦手な作業もたくさんあります。苦手な作業に毎日追われていると、本来やりたかったことに向き合う時間がなくなり、楽しさを感じにくくなります。
対策: 苦手な作業を書き出して、「やめる」「まとめてやる」「道具に任せる」「人に頼む」のどれかに分けてみましょう。わたしも、文章や画像、サイトづくりの一部はAIに手伝ってもらいながら進めています。
5. そもそもやりたいことからずれている
始めたときと、今やっていることがずれてしまっていることもあります。売上のために引き受けた仕事が増えて、本当にやりたかったことが後回しになっている状態です。
対策: 始めたときに「なぜこの事業をやりたいと思ったのか」を書き出してみましょう。今の活動と見比べて、ずれている部分があれば、少しずつ戻していきます。
続けるための小さな工夫
理由ごとの対策に加えて、毎日を続けやすくする工夫もあります。
- 作業する時間と場所を決めて、考えなくても始められるようにする
- 「やったことリスト」をつけて、できたことを見える形にする
- 体調が悪い日や忙しい日は、最低限のことだけやると決めておく
- 月に一度、振り返る日をつくる
体も心も、疲れていると判断が鈍ります。続けるためには、休むことも仕事のうちだと考えてください。
特に「やったことリスト」はおすすめです。やらなければいけないことだけを見ていると、できていないことばかりが目につきます。できたことを書き出すと、自分が思っているより進んでいることに気づけます。
やめることも、選択肢の一つ
続ける工夫をしても、どうしても気持ちが向かないこともあります。そのときは、やめることも選択肢の一つです。
やめるのは、失敗ではありません。やってみてわかったことは、次の事業にきっと活かせます。大事なのは、なんとなく止まってしまうのではなく、「ここまでやってみて、こう判断した」と自分で決めることです。形を変えて続ける、いったん休む、別のアイデアに切り替える。どれを選んでもかまいません。
まとめ
事業が続かないのは、才能や根性の問題ではなく、続けにくい形になっていることが多いです。
- 大きな目標を、今週やることまで小さく分ける
- 成果が出るまでの時間を、長めに見ておく
- ひとりで抱えこまず、話せる相手を持つ
- 苦手な作業は、やめる・まとめる・任せる
- 始めたときの気持ちを、ときどき思い出す
立ち止まっているときこそ、誰かに話してみると、続けるための形が見えてくることがあります。
アイデアを事業の形にするの記事
屋号の決め方|個人事業主が迷わない考え方と注意点個人事業主として開業するとき、屋号をどう決めればいいか迷っている人へ。屋号はなくてもよいのか、サービス名との違い、決めるときの考え方と注意点、あとから変える方法をやさしく解説します。
ビジネスアイデアの絞り方|やりたいことが多い人の4つの基準やりたいことが多すぎて、どのビジネスアイデアから始めるか決められない人へ。「困っている人がいるか」「お金を払うか」など4つの基準で、アイデアを1つに絞る手順をやさしく解説します。
スモールビジネスのバイアウトとは|事業を売るという選択肢個人で育てた事業を「売る」という選択肢を知りたい人へ。スモールビジネスのバイアウト(事業売却)とは何か、どんな事業が引き継がれやすいか、始めるときから意識しておきたいことをやさしく解説します。
サービスのコンセプトの作り方|ひと言で伝わる説明文を作る手順自分のサービスをうまく説明できない、話すと長くなってしまう人へ。「誰の・何を・どう変えるか」でサービスのコンセプトを作り、ひと言で伝わる説明文に仕上げる手順をやさしく解説します。
副業から始める起業|会社員のまま小さく形にする手順いきなり会社を辞めるのは不安だけれど、自分の事業を始めてみたい会社員へ。副業から起業を始めるメリットと、会社の決まりや税金で確認したいこと、時間の作り方までを手順にまとめました。